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aruto's note

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2010/05/03

ゲームキャラクタがはじめて等身大の人格を持った、FF4

FF4といえば「はじめて、ストーリーに重点を置いた」FFであり、「はじめて、キャラクターが等身大の人格を持った」FFでした。これまでのゲームキャラは、あくまでプレイヤーの仮想表現にすぎず、感情移入のために、むしろキャラクタは余計な性格を持たないように作られていました。

キャラクタが悩むなんてことは、過去のゲームにはほとんど見られませんでした。「悩んでも、敵は倒せない」からです。つまり、FFは「敵を倒す」ことだけを目的としなくなったのです。

このゲームのストーリーが、単純に「悪者を倒す」ことだけを目的としないのは、クリアした皆さんならご存じのことでしょう(倒すべきラスボスはいますが、ストーリーにおいて大事なのは、それだけではありません)。

キャラクタの人間関係に重点を置いたゲームがあそこまでヒットした例というのは、FF4以前にはなかったはずです。それまではあくまでオマケ。それどころか、ストーリーさえなんてあってないようなものが多数派でした。このゲームの大ヒットをきっかけに「ストーリー性重視RPG」の台頭がはじまります。

スーパーファミコンでの第一弾ということもあり、当時ファミコン版のFFしかプレイした事のない人は、その音楽や演出に度肝を抜かれたことでしょう。

戦闘がはじまるときの拡大縮小演出や、ファミコンのPSGとは一線を画する、あまりにも豪華なサンプリング音楽。プレイ開始10分もすれば、プレイヤーは「スーファミは、ファミコンとは別次元の体験を与えてくれる」と実感しました。

雨後のタケノコのように現れた「ストーリー性重視のRPG」とFF4の一番の違いは、ゲーム性の高さにあります。

FF4の何が良いかをよく理解せず「ストーリーが良いRPGは、それだけで良いRPGなのだ」と思い込んで作られてしまったゲームをプレイするとお分かりでしょう。

ただ「たたかう」を連打して、HPが減ったら回復魔法をかけるだけでボスを倒せるわけではなく、弱点を分析し状況にあわせて的確な戦略を練る必要があるのです。しかも、ATBがのんびりするヒマを与えてくれません。司令官のように、決定はすばやく行う必要があります。

そう、FF4はゲーマーをもうならせる、やりごたえ充分のRPGだったのです。

音楽・キャラクタ・グラフィック・ストーリー・ゲーム性のすべてを重視して作られたことが、FF4を名作としたのです。グラフィックも美しく、音楽もすばらしく、ストーリーも良いですが、それと同じくらい「遊んで楽しい」ことを重要視して作られていました。

このようなシリーズは、現代に作るのは難しいかもしれません。べつに、現代のRPGが、手を抜いて作られているわけではありません。現代はグラフィックに割ける工数があまりに増えすぎ、ゲームバランスやシステムを重視する作品は、めっきり減ってしまいました。残念ながらFFも例外ではありません。

最近は「世界樹の迷宮」のような、「遊べる」ことを重視して評価されるRPGも復活してきました。一時期はFFも、過去のライバルのように「ストーリーとグラフィックが一番大事」という罠にかかっていましたが、今後もまた「遊んで楽しいFF」を目指してくれるのか……。見守りたいところです。

(「ニーア・ゲシュタルト/ニーア・レプリカント」のようなものを見ていると杞憂のようにも感じますが、FFはどうなるか、期待と不安まじりですね)

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