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aruto's note

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2010/03/23

FF2は「偏屈オヤジとユーザとのガチンコ勝負」

FF2は、偏屈オヤジです。偏屈なガンコオヤジです。

まず、成長システムが偏屈です。FF2と同時期に発売されたRPGといえば、DQ3や桃太郎伝説、Wizardry#1(ファミコン版)といった、今からすればきわめてスタンダードで素朴なRPGが中心でした。言うなら、純朴で無害な少年のようなRPGばかりでした。

そこに現れたのがFF2。経験値なんてありませんので、お決まりの「xxポイントの経験値をかくとく!」がありません。そこで「どうやれば成長するのか」と面を食らいます。ただ単に敵を殴るだけだと成長するパラメータが偏る上に、成長速度も遅めです。当時、かなりのプレイヤーが味方を殴ってキャラを成長させていたでしょう。システムの穴を利用した、開発者とプレイヤーの知恵比べです。

今でこそ「HP減ったら成長するんなら、味方殴ればいいじゃん」と当然のように言われていますが、当時それを思いつかない人も多かったはずです。そもそも「味方を殴る」という発想がありません。他にこんなことができるゲームもほとんどないからです。メリットもありません。今でこそ「寝た/混乱した仲間を起こすために殴る」なんて行動も当たり前のように取られますが、味方同士の殴り合いなんて、DQ3できめんどうしにメダパニをかけられた場合くらいでした。

実際、雑誌に大きく「味方同士で殴り合えば早く成長する!」と掲載されていました。ファミマガのウル技コーナー等にも大きく掲載されていました。つまり、裏技扱いです。広く知られたとはいえ、みんな正規のやり方だとは認識していなかったのです。

ユーザがそれを能動的に行うようになった点で、すごく革新的でした。「システムをうまく利用する」「システムで遊ぶ」ということですね。ユーザは、開発者の想定していない遊び方を模索しはじめたのです。

FF2は「一本道ストーリーで自由度が低い」とよく評されますが、それには違和感を覚えます。たしかに目的は一本道ですが、いきなり終盤の街にもいけるからです。お金さえあれば、序盤なのにミシディアで高価な魔法も買えます。アンチ・チェンジ・レイズ・ホーリーなどが売ってます。オーガキラーを買ったり、ミシディアの洞窟で力試しもできます。

そこでキャラをキッチリ育てれば、フィンのキャプテンなんて雑魚同然になってしまうはずです。もともとキャプテンは「倒せない敵」として設定されたんだと思いますが、実際は頑張れば倒せる強さに設定されました。そこもポイントのひとつです。近作ではストーリーの展開上困るという理由からか、こういう敵はHP無限などと設定され、絶対に倒されないようになっています。しかしFF2のキャプテンはHP750です。がんばれば倒せます。

わりと後半に行くべき多くの場所が、頑張れば最初から行けるのもFF2の特徴です。多くの場所が陸続きになっているからですね。最初から行くのはしんどいですが、頑張れば不可能ではありません。

ゲームバランス的にむちゃくちゃになってしまいますが、それを可能にしているおおらかさがすごいです。実際、先の町に行けたからといってストーリーが破綻することもありません。ガンコオヤジは、実はおおらかだったのです。

多少の矛盾を受け入れるおおらかさが、FF2にはありました。ゲームの目的が帝国支配への反乱ですが、プレイヤーは開発者へ反乱してたのかもしれません。

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